自責

自責


『何でお前だけ!生きているんだ!』

『私だって生きたかった!』

『そんな力があるのに何で僕たちを助けてくれなかったんだ!』

『痛いよ…熱いよぉ…』

『自分を責めるんなら死ね!ここで今!』

『死にたくない!死にたくない!』

目の前の幻覚と幻聴を振り切り前に進む

『無視かぁ?酷いなぁ?』

『ま、僕たちを見捨てた君に情を求めただけ無駄でしたね』

休む暇などない

仕事は終わっていない

目の前の呪霊に目線を絞る

アレは特級呪霊、本来準一級相当の僕が戦うべき存在ではない

でも、死を前提とした動きで戦えば、すぐに終わるものだ

痛いな、腕が取られた

自身の呪力の特性は癒し、自分だけを癒すことのできる呪力

それを正の力に換えることで腕を生やす

今度は脚が取られた

再び脚を生やして呪霊を殴る

その繰り返し

数分後、呪霊は祓われた

「次の任務は?」

そう言って再び任務へ向かう

『 つまんな、潔く死ねば良かったのに』

『クズらしく速く死ねよ』

…僕は沢山の命を見捨てた

だから、できる限り救わないといけない

そして、成さなければならない

あの呪詛師へ、復讐を

Report Page